本当にあった怖そうな話(骨折編)
こんにちは!診療の池井です!
暑い日が続いておりますね。池井、とけそうです・・・
そんな時には、夏の名物「怖い話」がいいと聞きますので、ここで一つ本当にあった怖そうな話をさせてください。
※某テレビ番組とは全くの別物です。笑
ある親子の話です。
男の子がサッカーの試合中、転倒し手をついてしまった。
かなり痛がっている様子・・・
「これは骨折しちゃったかな・・」
たまらず近くの病院でレントゲン検査を行った。
しかし、
結果は、「骨は折れてませんね~」
親子はホッとするが、数日たっても痛みは変わらず、親指の下の方が少し腫れているような感じがある。
そんなある日チームの紹介で当院へ来院した。
「もしかしたら、舟状骨骨折かもしれない。初期のレントゲンでは写らない骨折があるんです。
MRI検査をしてハッキリさせましょう。あと舟状骨が写りやすいようなレントゲンの撮り方をしましょうね」
親子は承諾し、レントゲン・MRI検査を行った。
検査が終わりドキドキしながら院長のもとへ。
院長「お母さん、やっぱり息子さんは舟状骨骨折です。しかし、手術をするほどではありません。保存療法でしっかり見ていきましょう」
お母さん「え!手術をする場合もあるんですか?!」
院長「そうなんです。この骨折は初期のレントゲンでは発見できず、MRI検査で発見されることが多いのがここの骨折なんです。
MRI検査をせずに、数週間たってからレントゲン検査で骨折線が明確に出てきてしまい、骨折線の場所によっては
難治といわれる偽関節になってしまうことがある怖い骨折なんです。
手術をしなければ、将来変形性関節症になったり、手根不安定症になってしまうことがあります。
なのでレントゲンで経過観察させてください。その間は固定をして安静にしましょう」
その後、男の子は経過のレントゲンで骨折線が明確化しなかったため、2ヶ月の固定をして3か月で卒業となった。プレーも元気に行っている。
どうでしょう。涼しくはならなかったかもしれませんが・・・
通常、手をついて転倒し起こりやすいのは、橈骨遠位端骨折です。(以前のブログにあるかと・・)
その中にこんな怖い骨折も隠れていることを知っていて頂けると幸いです。。。
ちなみに本日、院長武田Drは終日不在ですのでよろしくお願いします。
暑さと台風も心配ですが、変わらずコロナにもほどよい注意と相手への思いやりを忘れずに今日も一日、
きばっていきましょう!!!