タケスポインフォメーションvol.4 人生の選択と限度額認定証
いつも大変お世話になっております。
今回のスタッフブログは、当院にて事務をしております濵﨑がお送りいたします。
突然ですが皆様、人は1日で約9000回もの選択をすると言われております。
今日のおやつはあんぱんにしよう。
白あんか黒あんかどちらにしようか。
粒あんとこしあんどちらもおいしそう。
ちょっと待ってくれ!!あんドーナツまであるじゃないか!!!
・
・
はい
茶番はこの程度にしておきまして、「人生は選択の連続である」と、昔の偉い人が言っていたような気もします。
当院にお越し頂いた際にも数々の選択を迫られることとなりますが、その中には自分の人生を左右する重要な決断を強いられる場合がございます。それは・・・
手術をするorしない
の二択です。諸検査にて手術が必要と医師が判断した場合、余程の緊急性を要さない限り、手術をするorしないの最終決定権は患者様にあります。術後のリスクや復帰までにかかる日数等、考えなければならないことは山ほどありますが、手術費用についても無視するわけにはいきません。今回はそんな皆様の人生の選択に際しまして、少しでもお役立てができるよう、手術費用に関する医療保険制度を御紹介したいと思います。その名も・・・
限度額適用認定証
昔は高額医療制度とも言われておりましたが、その名の通り、医療費が高額になる場合の窓口負担軽減の制度になります。
さっくりご説明いたしますと、
まず月々の所得に応じて、区分がアイウエオの5つに分けられます。この時、例えば旦那様(被保険者)の扶養に入られている奥様(被扶養者)等の場合は、旦那様(被保険者)の所得によって区分が分けられます。区分ごとにそれぞれ、月々の自己負担限度額が設定されており、以下の通りになります。
ア(標準報酬月額83万円以上) 252,600円+(総医療費ー872,000円)×1% 4回目以降140,100円
イ(標準報酬月額53万円~79万円) 167,400円+(総医療費ー558,000円)×1% 4回目以降93,000円
ウ(標準報酬月額28万円~50万円) 80,100円+ (総医療費ー267,000円)×1% 4回目以降44,400円
エ(標準報酬月額26万円以下) 57,600円 4回目以降44,400円
オ(市町村民税非課税等) 35,400円 4回目以降24,600円
となっております。例えば、膝の手術を行なった場合、健康保険(3割負担)のみだと保険医療費のみで30万円~50万円程おかかりしますが、区分エの限度額認定証をお持ちの場合だと、自己負担限度額が57,600円に設定されておりますので、その方の御請求額は57,600円になるといった制度です。
ア~ウにつきましてはめんどくさそうな計算式がついておりますが、基本的に赤色の数字+10,000円と考えて頂ければ良いかと思います。
隣りに4回目以降の数字が記載されてありますが、過去12ヶ月で4回高額な治療(手術等)を受けられた場合、4回目以降の自己負担限度額は隣の数字にシフトして、窓口負担はさらに軽減される形になります。
高額になる事がほとんどな手術ですが、これは頼もしい。しかし、注意しなければならない点もいくつかございます。
まず、保険適用外のものについては含まれません。入院中のお部屋代やお食事代、保険請求の際に使用する診断書等は別途請求となります。
次に、この制度はひと月毎の負担になりますので、月をまたいでご通院、ご入院されている方は注意が必要です。限度額適用認定証エを持っていて、7月に10万円、8月にも10万円医療費がかかった場合、退院時の御請求額は、
57,600円(7月)+57,600円(8月)+保険適用外負担分
となります。また、入院と外来通院もそれぞれ別の取扱になる為、月をまたいだ時と同じような状況となりますので、ご注意ください。病院を転院された場合も同様です。
申請の方法についてですが
・社会保険の方の場合は、全国健康保険協会各支部もしくは共済・組合保険担当窓口へ
(協会けんぽ 共済組合 健保組合等)
・国民健康保険の方は、お住まいの区役所の保険年金担当課
までお問い合わせしていただき、申請書をお取り寄せください。そちらに記入し、お問い合わせいただいた所に再度ご提出をお願いいたします。すると、保険証の様なカードを頂けますので、そちらを健康保険証と合わせて医療機関の方へご提出していただければ適用となります。
申請の時も注意点がございます。この限度額認定証には、○年△月□日~◇年☆月☼日の様に、有効期限が設定されております。手術日が有効期間の前だったり後だったりすると適用になりませんのでご注意ください。
また、申請書を郵送してから限度額認定証の原本が届くまで、1週間以上お時間がかかる場合もございます。入院、手術を控えている患者様は、できるだけお早目の申請をお願いいたします。
長々と失礼いたしました。
人生の選択を迫られている皆様を、我々一同、これからも全力で先導してまいります。
以上、現場から濵﨑がお送りいたしました