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整形外科・
リハビリテーション科

足関節をねんざしてから 1年たつんですが、最近痛みが強いんです。 

投稿があいてしまいました。肉離れ基礎と臨床というテーマでスライドを作製するために 資料や文献の再読や新しい文献を取り寄せたりして奮闘しておりました。

ホームページ用投稿があいてしまいましたが、時期を見て 肉離れも投稿いたしますので了解ください。

今回は症例提示ですが、いままでの投稿形式と異なり、自分自身が外来でどんなことを想定して診断までしているかを交えた鑑別診断をする過程も記載した投稿になっています。

皆様も考えながら進んでください。

またトレーナーの方々は自分が選手から相談された時という設定で読み進めてください

 

主訴 右足関節痛  16歳女子バスケットボール選手

 

現病歴

1年前の夏ごろからハンドボール中に相手の足を踏み捻挫した。

その後も足関節痛が持続するために

5月 近医受診。

5月中旬当院紹介される。

日常生活でも軽い段差でも簡単にねんざをする。しかしねんざしても痛みないので気にならない。

 

理学所見

圧痛部位

ATFL(+)  CFL(+) 内果(+) 腓骨(-)

可動痛 可動域制限認めない

底屈痛(+) 背屈痛(-) うち返し痛(+)

足関節の状態●

片足起立      可能

片足での25秒バランス可能

ヒールアップ    可能

ジャンプ      可能

 

初診時の単純レントゲンを示します           図1 図2

  

さて皆さまどんな状態か想像お願いします。

内反捻挫をしてから痛みが続く場合

外来では以下の5つは考えます

 ●鑑別1 足関節外側靭帯損傷の後遺症で頻繁に遭遇する部位でないか確認する必要性あり

足関節外側靭帯損傷が、もともと重症度が高く、十分なおりきらないままプレーしていてその場合、臨床現場で頻繁に遭遇する痛みは、関節前方の前下脛腓靭帯領域の痛みが多いのです

➡今回の症例では圧痛はありません。

 

●鑑別2 足関節外側靭帯に合併した後方インピンジメント症候群がおきていないか 確認する必要性あり

足関節外側靭帯損傷の場合での合併症でなかなか痛みが改善しないものに後方インピンジメントがあります。

➡今回の症例では可動域制限はありませんでした。

 

●鑑別3 忘れてはいけない伏兵 足関節内果疲労骨折が隠れていないか

足関節内果疲労骨折があり、内反捻挫を契機に亀裂が増えて 以後定期的に痛みを繰り返している症例

➡初診時レントゲンで疲労骨折は認めませんでした。

 

●鑑別4 高校生でもあるうる フットボーラーズアンクル(骨棘障害)

高校生年代からレントゲンを撮影するとフットボーラーズアンクルといい、いわゆる変形性足関節症をみることがあります。そうして場合には足関節のあちらこちらに骨棘というものがあるのでねんざ型式をした際に骨棘どうしが衝突して痛みがでてその痛いがなかなか取れない場合があります。

➡今回の症例ではレントゲンでは骨棘を認めておりません。

 

●鑑別5 原因不明で発生していて足関節内反捻挫で痛みを発生しはじめることが多い距骨離断性骨軟骨炎はないか確認

➡初診のレントゲンで離断性骨軟骨炎所見認めませんでした。

 

●鑑別6

ねんざを繰り返して足関節外側靭帯の機能不全がおきていて、軟骨損傷が起きている

鑑別1~5は否定されています。

では残りの検査の結果を示します

 

次に足関節の靭帯損傷の度合いを計測するTalar Tilt angleの結果を示します。図3

Talar Tilt angle 右(患側)17.8度   左22.4度

正常は0度から5度の範囲が正常範囲です。

 

私個人は選手に対して 大まかに靭帯の緩さの基準を以下のごとく説明しています。 

0~5度正常  

5度以上は靭帯が緩んでいる

10度以上は靭帯が相当ゆるんでいる

15度以上は機能不全

というように覚えやすい数字を用いてお話してからストレスレントゲンに行っていただきます。

ご本人に聞くと今は右足関節が痛みあるが、足関節がゆるいのは両側ともで、簡単にねんざするそうです。

 

MRI検査の結果を示します                      図4

MRIでは距骨という体重をうける骨をみていただければわかりますが、白く信号変化があります。これは足関節外側靭帯が機能不全で頻繁に内反ねんざをするために脛骨の天蓋に衝突して距骨側の軟骨損傷がおきているのです。

 臨床診断

足関節外側靭帯機能不全のための距骨骨軟骨損傷

 治療方針

靭帯再建術

 現在 同様の診断をうけているかたや トレーナーとしてかかわっている選手が同様の状態の場合

参考にしていただければ幸いです

 

 

 

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