ねんざの合併症:後脛骨筋腱脱臼
今回も足関節ねんざに関する記事としております。
ねんざの合併症がテーマです。
ねんざした後から、内くるぶしの後ろで何かがはずれる感じがする。
こんなエピソードを聞いた時に思い出していただければ嬉しいです。
上記の写真は 足の臨床メデイカルビュー社 からの引用画像です。
主訴 左足関節痛(内側)
現病歴
9月4日バレーボール中 走り出した際にブチッと音が鳴り、激痛がはしった。
9月5日 近医受診し、当院紹介受ける。
徒手的に脛骨内側部に指で後脛骨筋腱を押すと容易に脛骨上にのりあげ、激痛を伴った。
レントゲンでは異常を認めません。
ご本人様からは内くるぶしの後ろで音が鳴りずれる感覚と痛みがあると報告。
所見として徒手的に内くるぶしの後方から腱を押すと内くるぶしに腱が乗り上げるのを確認。これは歩いていても不意にずれる。
MRI施行すると後脛骨筋腱の周囲に炎症を思わせる水腫所見を認めました。
超音波エコーで観察すると腱が用手的に簡単に脛骨の上にのりあげ、脱臼が確認されました
臨床診断 後脛骨筋腱脱臼
豆知識
後脛骨筋腱 病因 病態(足の臨床 メデイカルビュー社から引用)
後脛骨筋腱脱臼は足関節内果(うちくるぶし)部で発生する腱脱臼で、腓骨筋腱脱臼に比べてその報告は稀である。
足関節背屈外反位にて後脛骨筋腱に強い収縮が起こるような外傷により発生する。
- 内果周辺の外傷による筋支帯の緩み
- 腱鞘や支帯の炎症による腱溝の深さの減少
- 脛骨内果の形態異常に基づく腱溝形成不全などの解剖学
的異常に基づいて脱臼が発生すると報告されている
治療方針
保存治療では完治しないため手術療法が原則である。
手術治療は腓骨筋腱脱臼の手術に準じて行われている。
今回の症例での手術は
後脛骨筋腱支帯をDas de法に準じて修復と腱溝の深さを深くしました。
術後はギプス4週ののちに部分荷重開始して
8週間からサポーターに変更し、
3か月すぎてからジョギング開始としました。
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