ジョーンズ骨折?イセリン病?
小学生~高校生にかけ足の甲を痛める、痛くなる事は多々あることであり当院外来でもたくさんの患者様がそのような症状を訴え来院されます。その中でも第5趾(小趾)部分に痛みを訴える方は多いです。
サッカー選手に多い小趾の骨折(疲労骨折)と聞けばあまりよく思われない方ばかりだと思います。
たとえば「①知り合いのサッカー部の子が小趾の骨折で手術になったらしい」とか「②まだ小学生なのにレントゲンだけで、治すには手術が必要だと言われた」など、、、
小趾の骨折=手術 がかなり頭の中に根付いている患者様が多いと思います。
もちろん、間違いではありませんが手術になるケースはジョーンズ骨折といい、第5中足骨近位部の疲労骨折の事を指します。この疲労骨折は難治性であり早期に発見する事が難しく手術になるケースがほとんどであります。
ただし、たとえば②のような患者様が当院にセカンドオピニオンとして来院された場合、
まず当院はイセリン病を疑います。
これは第5中足骨基部の骨端症でありオスグット病、シンディングラルセン病と同じような疾患になります。
成長期にサイドステップ等で成長線の部分にストレスが加わり骨が離れていくような病態になります。
イセリン病は大きく転位していない限りは保存療法(手術なし)で経過を見れることがほとんどです。
では、実際にどういった部分が違うのでしょうか?
臨床所見や痛みの出現の仕方はあまり変わりません。
まず第一は年齢であり若ければ若いほどジョーンズ骨折ではなくイセリン病である確率が高くなります。
その次はレントゲンでの骨折線の入り方になります。
下図参照
① ②
①ジョーンズ骨折は第5中足骨全体の30-35%の間に骨折線が入ります。
②イセリン病は基部骨端部が健側と比較し剥がれ離されていきます。
この二つをPointに当院は診察を行っております。
小趾の骨折=手術 は全てがそうであるわけではないです。
そういった症状があられる方は一度当院の方に足を運んで頂く事をお勧め致します。
診療補助 松永