ももかつについて
最近外来でよく見かけるももかつ(正式名称:大腿部筋挫傷)についてお話ししたいと思います。
ラグビーやサッカーなどのコンタクトスポーツに多い疾患であり太ももに相手の膝が入ったと訴え来院するケースが多いですが野球のデットボールなどでも発生し太ももだけでなく、スネでも発生します。
スポーツ現場では選手も監督の方もももかつについて軽視しがちですがこれは間違いです。
受傷時に適切な処置を行なわないと打撲による筋内の出血が内圧を高め最悪の場合組織の壊死が起こり
また、早期に運動療法を行なわないと骨と筋肉が癒着を起こし膝が曲がらないといった症状をきたす危険性もあります。
では具体的にどういった事を行なえばよいのか?
当院では、まずしっかりとアイシングを行ない腫れを防いだ状態での膝の曲げ伸ばし運動を行なう。その後しっかりと曲げ伸ばしが出来た状態から筋力トレーニングなど復帰までのアスレチックリハビリテーションを行なっております。
なお、重症度の評価としては、うつ伏せでのストレッチを当院では評価基準としています。
写真はこちら
このストレッチが90°未満であると危険な状態でありますので早めの受診をお勧めします。
それ以上、曲がっているとしても適切なリハビリを受ける事で復帰も早まりますのでももかつだからいいや・・・と言わず、こちらも早めの受診される事をお勧めします。
P.S 長崎ではももかつの事をアンズといいます。
*モデル協力:診療補助内方先生(最近髪切りました)
以上、診療補助の松永でした。